誰が主人公?
インスピレーション・・・一乃、鉄幹、幹太郎の親子が暮らす裏店の様子や、一乃が渡世人のところに単身飛び込むところがスカッとした。
さくさく話が進みます。
ただ反面、話の謎ときがヒロインの一乃のインスピレーションで済んでしまうところがどうも・・・もう一つ。。。
なんでもかんでも一乃のインスピレーションで解決してしまうのは安易だし緊張感がうすれます。
それに、鉄幹の知恵者としての立場がないですし。
誰が主人公? 大店の娘だった一乃が、訳あり知性派の鉄幹と駆け落ちして、長屋住まいをしている。愛嬌のある一人息子と、かなりオッチョコチョイの猪突猛進型一乃の、元気な生き様が活写されている。江戸市井小説だが、主人公がはっきりせず、今作では産婆のお加寿が、タイトルに絡んだ重要な役どころを務める。 抜け荷、にせ金、かどわかしと、かなりの大事件が起き、緊迫感がある。そして、たくさんいる登場人物それぞれの存在感は、見事に描き分けられている。 ただ、一作としての完成度はやや低く、シリーズものを意識したような顔見世作品になっている。はぐれ牡丹 (時代小説文庫)